【中国会计税务实务】中国外商投資企業の外国親会社に対する債務の株式転換(DES)の実務概要

2023-09-11 18:00:48 - 致同

今回のテーマ:中国外商投資企業の外国親会社に対する債務の株式転換(DES)の実務概要

中国の外資系子会社にとって、外国親会社からの借入れ(「対外債務」)は一般的な資金調達行動です。世界経済情勢やコロナ流行後の時代がもたらした複雑な変化に伴い、子会社が業績不振、運転資金不足、グループ再編等により、対外債務を返済期限までに返済できず、十分な対外債務枠を有していない場合、外国親会社に新たな資本増強を求めるほか、債務を株式に転換するDESも検討すべき債務再編の選択肢となります。これにより資本の流れの障壁が取り除かれ、会社の負債を削減し、総資産が変動せずに純資産を増加させることができるため、子会社の財務状況が効果的に改善されるだけでなく、子会社の対外債務枠を拡大することができ、親会社は資本増強を行わずに新たな対外債務を通じて子会社に資金を提供することが可能となります。

本稿では、最近のDESの事例を取り上げ、DESの行政手続の流れや関連する留意点について簡単に紹介します。

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定義:DebtforEquitySwap(DES)とは、負債を株式に転換する債務再編を指します。

一般的に、DESとは、企業の負債を削減し、同時に登録資本を増やすことを可能にする債務再編です。債権から株式への転換後、債権者は企業に対する債権に代わり株式を保有することになります。下図は、外資系子会社の財務諸表を例にDESの影響を説明したものです。

【中国会计税务实务】中国外商投資企業の外国親会社に対する債務の株式転換(DES)の実務概要

初めて対外債務を借りる場合、借り手は「投注差」管理モデルか「マクロプルーデンス」管理モデルのどちらかを選択する必要があります。この例は「投注差」管理モデルで、企業はDESを通じて登録資本を拡大し、その結果、投資総額が増加し、借入可能な対外債務枠が拡大するため、再び対外債務の形で資金を借り入れ、資金圧力を緩和することが可能となります。この例では、企業はDESを通じて登録資本を増加させ、借入可能な対外債務枠を0米ドルから4,125千米ドルに増加させ、企業のその後の事業のための新たな対外債務枠を拡大しています。[1]

[1]「外債管理暫定弁法」では、登録資本金が500万米ドルを超え1,200万米ドル以下の場合、投資総額は登録資本金の2.5倍を超えてはならないと規定されている。「中外合弁企業の登録資本金の投資総額に対する比率に関する暫定規定」の第3条は、中外合弁企業の登録資本金の投資総額に対する比率を規定し、第6条は、外資系企業の登録資本金の投資総額に対する比率は参考実施の対象でなると規定している。

【中国会计税务实务】中国外商投資企業の外国親会社に対する債務の株式転換(DES)の実務概要

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外国親会社のDESに関する事務手続の流れは、以下のとおりです。

市場監督管理局:増資届出

商務部システム:増資情報の変更(市場監督管理局による増資情報は、追加手続なしに自動的に引き出される)

外国外貨管理局:対外債務変動の届出

銀行:増資と対外債務の届出

具体的な所要時間(北京の場合)は以下のとおりです。

【中国会计税务实务】中国外商投資企業の外国親会社に対する債務の株式転換(DES)の実務概要

市場監督管理局:増資後の新規営業許可証の更新に約5営業日、商務部のシステムでの情報更新に約1営業日、オンラインでの定款の情報更新に約15営業日、計20営業日が必要です。

外国外貨管理局:対外債務の届出手続に20営業日が必要です。

銀行:増資と外債の届出に約5営業日が必要です。

以上、すべての行政手続を完了するのに約2カ月が必要です。

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注意事項

上記の所要時間のスケジュールは、北京を基準としたものであり、事前に地元の行政当局や銀行などに相談し、十分な余裕を持っておくことが望ましいです。

各地域の銀行により承認基準が異なるため、DES対象の利息部分の発生と支払いについて、事前に各銀行に確認することが望ましいです。

定款の情報更新変更のオンライン提出に必要な実際の時間は、現地の市場監督管理局のシステム更新頻度に影響を受けるため、約1週間の差異が生じる可能性があり、事前に問い合わせを行い、タイミングを把握し、更新を待つ時間を節約することをお勧めします。

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